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今週のトピック(2008年6月16日〜6月22日)

   事業承継    中小企業と株券

 改正前の会社法においては、会社は原則として株券を発行することとされていました。多くの中小企業の場合、株券を発行しておらず、厳密に言えば違法状態が放置されていることが多かったわけです。
 会社法が新しくなって、公開会社・非公開会社を問わず,定款で株券を発行しない旨の定めをすることができるようになりました。中小企業は、実質的に株券が発行していなければ、定款の定めがなくても,株主が請求しない限り株券の発行を要しないこととなったのでそのままにしてあるところも多いと思います。この場合、株式譲渡を行うような場合は、従前どおり株券の発行が必要となることがあります。
 従って、中小企業も、事業承継のために株式を後継者や持株会・持株会社に譲渡するような場合は、株券不発行のほうが望ましく、きちんと定款を整備すべきと考えられます。
株券不発行制度の手続としては,定款の変更に加え,公告及び株主等への通知が必要になります。やっかいなのは、株券を保有していると思われる株主と連絡が取れないような場合ですが、過去に5年以上連絡が取れない状態が続いている場合は通知不要とされています。この場合は公告期間を過ぎればよいと解釈されます。

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   相  続    土地の上に存する権利の評価

  相続税を評価するとき、自己所有の土地を自分で使用している場合には、通常の土地の評価をしますが、自己所有であっても借地権を目的とする土地を他人に貸し付けている場合は、その土地の所有者(貸主)からみると貸宅地となり、自分の土地であっても自由に処分できなくなるため、自用地の場合より評価が低くなります。具体的には、貸宅地の評価=自用地としての評価額×(1−借地権割合)となります。
 反対に借りている者(借主)は、借地権者となり、借地権の評価=自用地としての評価額×借地権割合となります。親の土地に子供が家を建てて住んでいる場合がありますが、地代等の支払がないときには、借地権は発生せず、この宅地の評価は、自用地として評価します。
 自分の土地に自分で家、アパート、ビルを建てて他人に貸している場合の、その土地のことを貸家建付地といいます。借家人には間接的にその土地を利用する権利があり、自用地の場合よりこの権利に相当する価額が差し引かれます。具体的には、貸家建付地の評価=自用地としての価額×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合)となります。 なお、貸宅地、貸家建付地等の土地の上に存する権利の価額は、その権利の別に評価します。

※借地権は、建物を所有するために土地を借りている権利をいい、借地権割合は、地域ごとに30%から90%の範囲で定められており、路線価図や評価倍率表に表示されています。
※借家権割合は、基本的は30%と定められています。

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   資金調達 擬似私募債の発行について

 先回は、少人数私募債による直接金融での資金調達ご紹介しましたが、発行要件として株式会社でなければなりませんでした。有限会社や個人事業主は、直接金融での資金調達をあきらめなければならないかというと擬似私募債の発行という方法があります。
 擬似私募債は、私募債に準じて発行する、利息制限法・出資法等の関係法令及び各種業法をクリアした民法上の証拠証券、すなわち、金銭消費貸借契約の証書にあたります。少人数私募債の手法を用いて、縁故者に「○○協力債権(金銭消費貸借契約)」などと名づけた債権を買ってもらうことにより資金調達を行うものです。
擬似私募債発行の要件は以下の通りです。

<擬似私募債の発行要件>
 擬似私募債は、商法・証券取引法に定められた社債ではなく民法上の証拠証券です。
あくまでも金銭消費貸借契約です。したがって、社債という名称を使用することができません。地域振興債、ボランティア協力債、福祉債など、発行の趣旨を表す名称を選びます。
擬似私募債は、少人数私募債の制約条件に加えて、利息制限法・出資法等の関係法令及び各種業法をクリアする必要があります。(参照:6月9日の今週のトピックス「少人数私募債の発行について」)
 擬似私募債の場合、貸し金業者に該当しないので、利息制限法が適用されます。 利息制限法によれば、元本が10万円未満の場合は年二割、10万円以上100万円未満の場合は年一割八分、100万円以上の場合は年一割五分と最高限度が定められています。 しかしながら、この規定に罰則はありません。
  また、利息はあくまでも利率の上限を定めたものですから、実際に最高利率に近い利息を設定するときは、その理由を明確にする必要があります。1人50万円で20人の縁故者に資金支援をしてもらえば、1,000万円の資金調達ができることになります。少人数私募債や擬似私募債は、まだ日本において、資金調達の方法としては少ないですが、自治体によっては支払利息に対して補助を行うところもあり、今後増えていくものと思われます。

参考:少人数私募債の利息補助 東京都足立区の場合
http://www.city.adachi.tokyo.jp/005/d03700005.html

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   ロシアビジネス  冬季五輪にも日本の先端技術導入

  日刊建設工業新聞によると、2014年に冬季五輪が開かれるロシア・ソチ市の黒海沿岸で、日本企業が主体となってリゾート施設を整備する大規模プロジェクトが本格始動します。五輪開催までに、二つの人工島を造成して高級ホテルやコンベンション施設、海浜型レジャー施設などを整備する計画で、総事業費に約2000億円を見込み2009年に着工する予定です。
  プーチン前大統領の「日本の技術の特徴を生かした『JAPAN ISLAND』にしたい」との要望に応え、日本の「環境技術」と「耐震技術」を積極的に取り入れます。高度経済成長の代償として様々な公害問題や、4つのプレートがぶつかる日本列島は世界でも最も地震の多い国であります。そのため、環境や建築における法規制も厳しく、世界でも最先端の技術に成長するに至りました。具体的には、風力や太陽光などを利用した自然エネルギーの活用技術、屋上緑化、地域冷暖房システム、水の再利用システムなど最先端の環境技術を導入。高さ300メートルのタワーホテルに制震装置を設置し、地震や風による建物の揺れを軽減する技術などを取り入れる予定です。
  このような我が国の最先端技術は構造物に留まらず、内装・インテリア、空間設計、「おもてなし」のサービスに至るまで非常に高いレベルの付加価値を提供することができるでしょう。

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